新美 南吉

売られていった靴

靴屋のこぞう、兵助が、はじめていっそくの靴をつくりました。

するとひとりの旅人がやってきて、その靴を買いました。

兵助は、じぶんのつくった靴がはじめて売れたので、うれしくてうれしくてたまりません。

「もしもし、この靴ずみとブラシをあげますから、その靴をだいじにして、かあいがってやってください。」

青空文庫の作品カード