国枝 史郎

死の航海

一

昨日のように今日も矢っ張り太陽は西に沈んで行く。

夕陽に照らされた地中海は猩々緋のように美しい。船々の甲板、船々の船檣、そして船々の煙突は焔のように輝いている。

阿弗利加の南端。ポートサイド港。季節は夏の真中であった……。

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