久生 十蘭
キャラコさん
一
雲ひとつない紺碧の空。
波のようにゆるく起伏する大雪原を縁取りした、明るい白樺の疎林や、蒼黝い針葉樹の列が、銀色の雪の上にクッキリと濃紫の影をおとし、岳樺の枝に氷雪がからみついて降誕祭の塔菓子のようにもっさりともりあがり、氷暈に包まれてキラキラと五彩にきらめきわたっている。
「ヤッホー」
久生 十蘭
一
雲ひとつない紺碧の空。
波のようにゆるく起伏する大雪原を縁取りした、明るい白樺の疎林や、蒼黝い針葉樹の列が、銀色の雪の上にクッキリと濃紫の影をおとし、岳樺の枝に氷雪がからみついて降誕祭の塔菓子のようにもっさりともりあがり、氷暈に包まれてキラキラと五彩にきらめきわたっている。
「ヤッホー」