浜尾 四郎

殺人迷路

十日の勝負

「いいえ、僕の云ってる事は決して嘘や空想じゃありません。たしかにあいつです。今お話したバーで見た怪しいあの男です」

星田代二は生れてはじめて検事局の調室に引張り出されて、差向いでいる二木検事に対して必死の弁明をやりはじめた。

二木検事は、警視庁から送局された書類を机の前におきながら、殆ど無表情で星田に相対して居る。

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