堀 辰雄

死の素描

僕は、ベツドのかたはらの天使に向つて云つた。

「蓄音機をかけてくれませんか?」

この天使は、僕がここに入院中、僕を受持つてゐるのだ。彼女は白い看護婦の制服をつけてゐる。

「何をかけますか?」

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