堀 辰雄

絵はがき

一九三〇年八月十七日、K村にて

 僕がホテルのベッドに横になつて、讀書をしてゐたら、窓から、向日葵の奴がしきりにそれをのぞきこむのだ。

どうもうるさくつてしかたがない。

そこで僕は立ち上つていつて、窓をしめてきてやつた。

青空文庫の作品カード