小野 佐世男

花模様女剣戟

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ドレスの流行のように、映画も演劇も春の虹のように刻々と流行が変って行く。近頃は花が開いたように果然! 女剣戟流行時代と化して、日本全国津々浦々、劇団が乗り込んで来ると、絵看板は女だてらにあられもない、銀蛇の日本刀を颯爽とひらめかし、荒くれ男をバッタバッタとなぎたおす眼もあやなる極彩色にぬりつぶされて行く。

「いやもう驚くほかはありません。この三、四年圧倒的に人気のあったレビュー、ストリップが一剣ひらめく女剣戟に、すっかりあおられて、これこの通り、女剣戟さえかければ、千客万来客止めというしまつ、いやはやおかげでこちらはホクホクでごわす」

と興行主は大嬉び、全国で女剣戟団は二百組も都会から都会へ東京近郊だけでも十五、六組あるという。家元格の不二洋子は本年三十九歳、フレッシュなお若いところでは筑波澄子劇団の座頭は花もはじらう十八歳。

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