田山 花袋・田山 録弥

野の花を

静かに木の立つやうに

静かに木の立つたやうに、物も思はず、世も思はず、自己をも思はず、人間をも思はず――。

唯自然に

慈悲と言ふことも、頭に上つて来なければ来なくとも好い。他でもなければ自でもなく、自でもなければ他でもない。飽くまで唯、自然に。

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