田山 花袋・田山 録弥

批評

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批評といふものは、他に対して自己を発見することである。他のわる口を言つてゐる言葉の中に、却つて自己の弱点を示してゐるやうな場合がよくあるものである。

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つまり互ひに刺違へてゐる形である。だから小説の批評などにしても、その小説と批評とを両方並べて読んで見なければ、本当のことはわからない。思ひもかけず、その批評の中に却つてわる口を言はれた作のすぐれてゐることを裏書してゐるやうなのを発見することが往々にしてある。

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