野口 雨情

蛍の灯台

童謡は、童心から生れる言葉の音楽であります。童心から生れる言葉の音楽が、芸術的価値があつたならば、童謡と言ふことが出来ます。

又、童謡は、童心から発した自然詩であると言ふことも出来ます。童心から発した自然詩は、純真不※(「石+隣のつくり」、第3水準1-89-14)の芸術であります。純真不※(「石+隣のつくり」、第3水準1-89-14)の芸術が歌謡であつたとき童謡となるのであります。

童謡は、童心より生発する言葉の音楽であり、自然詩でありますから、表現は単純化されてをります。単純化とは、複雑の究極であつて、作品の芸術価値(殊に童謡に)は、単純化か否かによつてわかるることが多いのであります。

初学のうちは、言はんとする内容の説明に急であつて、ややもすれば平面的描写に陥りやすいですが、かうしたことは、その作者に芸術眼さへあれば、練習によつて自覚的にすくはるる日が来るのであります。

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