池田 輝方

夜釣の怪

私の祖父は釣が所好でして、よく、王子の扇屋の主人や、千住の女郎屋の主人なぞと一緒に釣に行きました。

これもその女郎屋の主人と、夜釣に行った時の事で御座います。

川がありまして、土堤が二三ヶ所、処々崩れているんだそうで御座います。

其処へこう陣取りまして、五六間離れた処に、その女郎屋の主人が居る。矢張り同じように釣棹を沢山やって、角行燈をつけてたそうです。

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