水野 葉舟

取り交ぜて

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高橋五郎氏に聴いた話である。同氏の親戚の某氏が、或る晩に甥の某氏と同じ部屋に寝た。その時分に親戚に病人が有った。その病人がその晩に、夢に某氏を尋ねて来て、快談して帰った。翌朝眼が醒めたから、某氏は甥の某氏にその夢の話をした。すると甥もそれと同じ夢を見たと云った。

病人は、それから三四日経って死んだ。通夜の晩に、その病人を看護した看護婦がまた不思議な夢を見たことを話した。丁度某氏等が同じ夢を見た晩と同じ晩の同じ時刻に、その病人が『今、自分は、色んな人に逢て、色んな愉快な話をして来たので、宜い心持になった』と言った夢を見た。

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