マクラウド フィオナ
浅瀬に洗う女
一
琴手トオカルがその友「歌のアイ」の死をきいた時、彼は三つの季節、即ち青い葉の季節、林檎の季節、雪の季節のあいだ、友のために悲しむ誓いを立てた。
友の死は彼を悲しませた。アイは、まことは、彼の国人ではなかった、しかしトオカルが戦場で倒れた時、アイは琴手の生命を救ったのであった。
トオカルは北の国ロックリンの生れであった。トオカルの歌は海峡や不思議な神々の歌、剣といくさ船の歌、赤い血とましろい胸と、オヂンや虹の中に座をしめている夢の神の歌、星のかがやく北極の歌、極地のほとりに迷ううす青とうす紅の火焔の歌、そしてヴァルハラの歌であった。