小川 未明
星の世界から
一
良吉は貧しい家に生まれました。その村は寂しい、森のたくさんある村でありました。小鳥がきてさえずります。また春になると、白い花や、香りの高い、いろいろの花が咲きました。
良吉には仲のいい文雄という同じ年ごろの友だちがありました。二人はいつもいっしょに棒を持ったり、駆けっこをしたり、また、さおを持って河にいったりして、仲よく遊びました。
村はずれには河が流れていました。その水はたくさんできれいでありました。河のほとりには草が茂っていました。二人はその草の上に腰を下ろして、水を見つめながら釣りをいたしました。