小川 未明
薬売り
一
どこからともなく、北国に、奇妙な男が入ってきました。
その男は黄色な袋を下げて、薬を売って歩きました。夏の暑い日に、この男は村から村を歩きましたが、人々は気味を悪がって、あまり薬を買ったものがありません。
けれど、男は根気よく、日盛りをかさをかぶって、黄色な袋を下げて、
小川 未明
一
どこからともなく、北国に、奇妙な男が入ってきました。
その男は黄色な袋を下げて、薬を売って歩きました。夏の暑い日に、この男は村から村を歩きましたが、人々は気味を悪がって、あまり薬を買ったものがありません。
けれど、男は根気よく、日盛りをかさをかぶって、黄色な袋を下げて、