小川 未明

二つの運命

風の出そうな空模様の日でありました。一ぴきのせみが、小さなこちょうに出あいました。

「なんだか怖ろしいような空模様ですね。今夜はあれるかもしれません。早く家へ帰りましょう。」と、せみはいいました。

正直なこちょうは、空を見上げて、

「ほんとうに暗くなりました。あんなに雲ゆきが早うございます。早く家へ帰りましょう。」と答えました。

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