小川 未明
公園の花と毒蛾
一
それは、広い、さびしい野原でありました。町からも、村からも、遠く離れていまして、人間のめったにゆかないところであります。
ある石蔭に、とこなつの花が咲いていました。その花は、小さかったけれど、いちごの実のように真紅でありました。花は、目を開けてみて、どんなに驚いたでありましょう。
「なんという、さびしい世界だろう。」と思いました。
小川 未明
一
それは、広い、さびしい野原でありました。町からも、村からも、遠く離れていまして、人間のめったにゆかないところであります。
ある石蔭に、とこなつの花が咲いていました。その花は、小さかったけれど、いちごの実のように真紅でありました。花は、目を開けてみて、どんなに驚いたでありましょう。
「なんという、さびしい世界だろう。」と思いました。