小川 未明

初夏の不思議

百姓のおじいさんは、今年ばかりは、精を出して、夏のはじめに、早くいいすいかを町へ出したいと思いました。

おじいさんは、肥料をやったり、つるをのばしたりして、毎日のように、圃へ出ては、

「どうかいいすいかがなりますように。」と、心の中で、太陽に祈りました。そのかいがあって、いいすいかがなりました。おじいさんは、ある朝そのすいかを車にのせて町の八百屋へ持ってゆきました。

「まあ、みごとなすいかですね。」と、それを見た、八百屋の主人もおかみさんも、びっくりしました。

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