芥川 竜之介

雑信一束

一 欧羅巴的漢口

この水たまりに映っている英吉利の国旗の鮮さ、――おっと、車子にぶつかるところだった。

二 支那的漢口

彩票や麻雀戯の道具の間に西日の赤あかとさした砂利道。其処をひとり歩きながら、ふとヘルメット帽の庇の下に漢口の夏を感じたのは、――

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