坂本 竜馬

手紙

私共とともニ致し候て、盛なるハ二丁目赤づら馬之助、水道通横町の長次郎、高松太郎、望月ハ死タリ。此者ら廿人斗の同志引つれ、今長崎の方ニ出、稽古方仕リ候。御国より出しものゝ内一人西洋イギリス学問所ニいりおり候。日本よりハ三十斗も渡り候て、共ニ稽古致し候よし。実ニ盛なる事なり。

私しハ一人天下をへめぐり、よろしき時ハ諸国人数を引つれ、一時ニはたあげすべしとて、今京ニありけれども五六日の内又西に行つもりなり。然共下さるゝものなれバ、ふしみ宝来橋寺田や伊助まで下され候よふ御ねんじなり。

じつにおくにのよふな所ニて、何の志ざしもなき所ニぐず/\して日を送ハ、実ニ大馬鹿ものなり。

かへす/″\も今日ハ九月節句とて、おやべがこんぺいとふのいがたが、おしろいにてふさがり候こと察いり候。ねこおいだき西のをくのゑんニて、ひなたぼつこふ大口斗ヘヽラ/\さつしいり候。

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