小川 未明

一銭銅貨

英ちゃんは、お姉さんから、お古の財布をもらいました。そして、お母さんから、小遣いをいただくと、その中にいれておきましたが、じきに、つかってしまうので、その財布の中は、いつもからっぽでありました。

ある日、英ちゃんが、その財布を、ばたばたやっていると、お姉さんがごらんになって、

「英ちゃんの、財布の中は、いつもからっぽなのね。」と、笑いながらおっしゃいました。

「からっぽなもんか、そら、ごらんよ。はいっているだろう。」と、英ちゃんは、お金をつまんで見せました。

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