小川 未明

からす

頭が過敏すぎると、口や、手足の働きが鈍り、かえって、のろまに見えるものです。純吉は、少年の時分にそうでありました。

学校で、ある思慮のない教師が、純吉のことを、

「おまえは、鈍吉だ。」と、いったのが原因となって、生徒たちは、彼のことを鈍ちゃんとあだ名するようになりました。

「ドンチャン、早くおいでよ。」

青空文庫の作品カード