小川 未明

木の上と下の話

一

ある家の門のところに、大きなしいの木がありました。すずめが、その枝の中に巣を造っていました。さわやかな風が吹いて、きらきらと若葉は波だてていました。

「お母さん、さっきから、小さな子供たちがこの木の下でぺちゃぺちゃいっているが、なにをしているんでしょうね。」と、子すずめがききました。

「さあ、なにをしているのでしょう。年雄さんとちい子ちゃんとですね。おまえ下の枝までいってごらんなさい。」と、母すずめが答えました。

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