小川 未明

心は大空を泳ぐ

いまごろ、みんなは、たのしく話をしながら、先生につれられて、知らない道を歩いているだろうと思うと、勇吉は自分から進んで、いきたくないと、こんどの遠足にくわわらなかったことが、なんとなく残念なような気がしました。

しかし、家のようすがわかっているので、このうえ、父や母に、心配をかけたくなかったのでした。

「おまえがいきたいなら、お父さんは、なんとでもして、つごうをつけてやるから。」と、父はいいました。けれど、彼は、頭を強く横にふりました。

そのとき、これを見た母は、なんと感じたか、目に涙をためていました。

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