小川 未明

宿題

戸田は、お父さんがなくて、母親と妹と三人で、さびしく暮らしているときいていたので、賢吉は、つねに同情していました。それで、自分の読んでしまった雑誌を、

「君見るならあげよう。」と、与えたこともありました。

学校へきても、戸田のようすは、なんとなくさびしそうだった。親しい友だちもなく、いつも独りでいました。運動場へ出ても、賢吉のほうから、話をしなければ、だまっているというふうでありました。遠足の日が、近づいたときでした。みんなは、集まれば、楽しそうに、その話をしていました。

「海へいったら、かにをつかまえてこよう。」と、いうものもあれば、

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