小川 未明
はたらく二少年
新しい道が、つくりかけられていました。おかをくずし、林をきりひらき、町の中を通って、その先は、はるかかなたの、すみわたる空の中へのびています。そこには、おおぜいの労働者が、はたらいていました。
トロッコが、ほそいレールの上を走りました。道ばたには、大きな土管がころがり、くだいた石や、小じゃりなどが、うずたかくつまれていました。
はたらくものの中には、年をとったものもいれば、まだわかいものもいました。かれらはシャベルでほった土をトロッコへなげこんだり、つるはしをかたい地面にうちこんで、溝をつくったりしました。こうして、しごとをする間は、たがいに口をきかなかったけれど、自分をなぐさめるために、無心で歌をうたうものもありました。
やがて正午になると、近くの工場から、汽笛がきこえます。すると一同は手を休めて、昼飯を食べる用意をしました。それからの一時間は、はたらく人々にとって、なによりたのしかったのでした。