小川 未明

雪の降った日

雪が降りそうな寒い空合いでした。日も射さなければ、風も吹かずに、灰色の雲が、林の上にじっとしていました。葉のついていないけやきの細い枝が煙って見えるので、雲と木の区別がちょっとわからないのでありました。

「泣き出しそうな空ね。」と、かよ子ちゃんがいいました。

「ほんとうだわ。私、こんな日がきらいよ。」と、ふところ手をした竹子さんも、いいました。男の子たちとはなれて、二人は、並んで空をながめていました。

「もっとなにか持っておいでよ。火がなくなってしまうじゃないか。」

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