坂本 竜馬
手紙
其後ハ御無音申上候。御別後、老兄の事を京の方に申遣し候よふ存候うち、別に愚存も相生じ、先、其まゝニ仕候。何卒、今一度御面会仕候時ハ、よほどおもしろき事、御耳に入候と相楽ミ申候。其儀ハ彼の先年御同様、北門の方へ手初致し候事お、又、思ひ出たり。
此度ハ既に北行の船も借受申候。其期根ハ三月中旬より四月朔日にハ多分、出帆仕たしと心積致し申し候。
上許を相初候時ハ、必や老兄が留守でハこまり候事故、私も薩の方へハ申不レ遣在レ之候。何卒、其御心積りにて何となく三月初旬までのうちそろ/\と、関まで御出かけ被レ成候ずや。小弟も二月十日ニ長崎より下の関まで帰着仕候事ニ御座候。
何レ拝顔の時、萬々