小川 未明

片目のごあいさつ

新ちゃんは腰に長いものさしをさし、片方の目をつぶって、片方の手をうしろにかくしながら、頭をちょっとかしげて、みんながお話をしているところへ、いばって出てきました。

「いいか、よらばきるぞ?」と、いいました。

「なあに? 新ちゃん、それは、なんのまねなの?」と、お母さんがおっしゃいました。

「ねえ、お母さん、タンゲサゼンのまねをしているのですよ。」と、兄さんの徳ちゃんが、いいました。

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