小川 未明

曠野

野原の中に一本の松の木が立っていました。そのほかには目にとまるような木はなかったのです。

「どうして、こんなところに、ひとりぼっちでいるようになったのか。」

木は自分の運命を考えましたけれど、わかりませんでした。そして、そんなことを考えることの、畢竟むだだということを知ったのです。

「ただ、自分は大きくなって、強く生きなければならない。」と思いました。

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