小川 未明

子ざると母ざる

ある日、かりゅうどが山へいくと、子ざるが木の実を拾ってたべていました。もうじきに冬がくるので、木の葉は紅く色づいて、いろいろの小鳥たちが、チッ、チッ、といって鳴いていました。

かりゅうどは、子ざるを見つけると、足音をたてぬように、近寄りました。

「はてな、子ざるひとりとみえるな。親ざるはどうしたろう?」

あたりを見まわしたけれど、母ざるの姿が見えませんでした。

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