小川 未明
西洋だこと六角だこ
年郎くんは、自分の造った西洋だこを持って、原っぱへ上げにいきました。
原っぱには、木がなかったから、日がよく当たって、そのうえ、邪魔になるものもないので、すこしの風でもたこはよく上がりました。
きよ子さんに、たこを持っていてもらって、年郎くんは、
「いいよ。」と、あちらから合図をして、放してもらうのです。風があると、たこはおもしろいように、ぐんぐんと空へ上がるのでした。広い原っぱには、おおぜいの子供たちがきて同じように、いろいろの絵だこや、字だこを上げていました。