小川 未明

小さな年ちゃん

ある日、小さな年ちゃんは、お母さんのいいつけで、お使いにいきました。

「ころばないようにして、いらっしゃい。」と、お母さんは、おっしゃいました。

年ちゃんは、片手に財布を握り、片手にふろしきを持って、兄さんのげたをはいて、引きずるようにしてゆきました。

お豆腐屋の前に、大きな赤犬がいました。年ちゃんは、その前を通るのが、なんだかこわかったのです。けれど、赤犬は、あちらを向いていました。年ちゃんは、その間に前を過ぎて、お菓子屋へ着きました。

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