小川 未明

ねことおしるこ

「お姉ちゃん、お姉ちゃん、たいへん。」と、まくらをならべている正ちゃんが、夜中にお姉さんを起こしました。よく眠入っていたお姉さんは、何事かと思って、おどろいて目をさまして、

「どうしたの、正ちゃん。」と、いまにも立ち上がろうとなさいました。

「あれ、たいへんじゃないか。」と、正ちゃんは、大きな目をあけて、耳をすましていました。

「なにさ、なにがたいへんなの。」

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