小川 未明

美しく生まれたばかりに

さびしい、暗い、谷を前にひかえて、こんもりとした森がありました。そこには、いろいろな小鳥が、よく集まってきました。

秋から、冬へかけて、そのあたりは、いっそうさびしくなりました。森は陰気な顔をして、黙っていました。そのとき、眠りをさまさせるように、いい声を出して、こまどりが鳴きました。

これを聞くと、森は、元気づいたのです。

「あの美しいこまどりがきたな。どうか、この森に長くおってくれればいい。」と、木立は思ったのでした。

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