小川 未明
熊さんの笛
熊さんは、砂浜の上にすわって、ぼんやりと海の方をながめていました。
「熊さん、なにか、あちらに見えるかい。」と、いっしょに遊んでいた子供がたずねると、
「ああ、あちらは、極楽なんだよ。いつもお天気で、あたたかで、花がさいて、鳥が鳴いているところだ。」といいました。
「どうして、そこへはゆけるの……。」と、子供は聞くと、
小川 未明
熊さんは、砂浜の上にすわって、ぼんやりと海の方をながめていました。
「熊さん、なにか、あちらに見えるかい。」と、いっしょに遊んでいた子供がたずねると、
「ああ、あちらは、極楽なんだよ。いつもお天気で、あたたかで、花がさいて、鳥が鳴いているところだ。」といいました。
「どうして、そこへはゆけるの……。」と、子供は聞くと、