牧野 信一
朝
「あなたは何故酒を飲むだり煙草を喫つたりするのですか。神様は決してあなたにそんな事を教へなさらなかつた筈です。
いゝえ私にだけは神様がそれを許して下すつたのです。許すも許さないもないじやありませんか[#「ありませんか」は底本では「ありまませんか」]。そんな事位で神様を引合に出すあなたの方が余程神様に叛いた人ですよ。ハツ……」
「俺は今何にも考へてゐない。
おゝ、神よ。」
牧野 信一
「あなたは何故酒を飲むだり煙草を喫つたりするのですか。神様は決してあなたにそんな事を教へなさらなかつた筈です。
いゝえ私にだけは神様がそれを許して下すつたのです。許すも許さないもないじやありませんか[#「ありませんか」は底本では「ありまませんか」]。そんな事位で神様を引合に出すあなたの方が余程神様に叛いた人ですよ。ハツ……」
「俺は今何にも考へてゐない。
おゝ、神よ。」