小川 未明
おおかみをだましたおじいさん
北の国の、寒い晩方のことでありました。
雪がちらちらと降っていました。木の上にも、山の上にも、雪は積もって、あたりは、一面に、真っ白でありました。
おじいさんは、ちょうど、その日の昼時分でありました。山に、息子がいって、炭を焼いていますので、そこへ、米や、芋を持っていってやろうと思いました。
「もう、なくなる時分だのに、なぜ家へもどってこないものか、山の小屋の中で病気でもしているのではなかろうか。」といって、おじいさんは、心配をいたしました。
小川 未明
北の国の、寒い晩方のことでありました。
雪がちらちらと降っていました。木の上にも、山の上にも、雪は積もって、あたりは、一面に、真っ白でありました。
おじいさんは、ちょうど、その日の昼時分でありました。山に、息子がいって、炭を焼いていますので、そこへ、米や、芋を持っていってやろうと思いました。
「もう、なくなる時分だのに、なぜ家へもどってこないものか、山の小屋の中で病気でもしているのではなかろうか。」といって、おじいさんは、心配をいたしました。