小川 未明
三つのかぎ
一
ある青年は、毎日のように、空を高く、金色の鳥が飛んでゆくのをながめました。彼は、それを普通の鳥とは思いませんでした。なにか自分にとって、いいことのある使いであろうというように思ったので、その鳥の行方を探そうとしました。どこかに巣があるにちがいない。その巣を探し出さなければ帰ってこないと決心をして、家を出かけたのであります。なんでも、金色の鳥は、晩方になるとあちらの山の方へ帰ってゆきましたから、青年は、その山の方へとゆき、高い山を上ってまいりました。すると、山から一人の猟師が鉄砲をかついで、胸にぴかぴか光るものを下げて降りてきました。
青年は、不思議なものを見たものだ。なぜなら、そのぴかぴかする光は、大空をはるかに飛んでいった鳥の光に、よく似ていると思ったからでした。
「この山へ登る道は、まだよほどけわしいのですか……。そして、鳥のすんでいるような森がありますか?」といって、青年は猟師にききました。猟師は、目をみはって、