小川 未明

ある男と無花果

ある男が、縁日にいって、植木をひやかしているうちに、とうとうなにか買わなければならなくなりました。そして、無花果の鉢植えを買いました。

「いつになったら、実がなるだろう。」

「来年はなります。」と、植木屋は答えました。しかしその木は、小さくありました。

男は、それを持って帰る途中夕立にあいました。

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