槙本 楠郎
掃除当番
びつくりするほど冷たい井戸水を、ザブ/\と二つのバケツに一ぱい汲むと、元気な槇君はそれを両手にさげて、廊下から階段を登つて、トツトと自分の教室へ帰つて来ました。
すると、だしぬけに、四五人の掃除当番の者が、口々にかう叫びました。
「おい君、五年生のやつらが、僕たちのぞうきんを持つてつちやつたぞ!」
「おれ、ほうきで追つかけたんだが、どうしても返さないんだ――」
槙本 楠郎
びつくりするほど冷たい井戸水を、ザブ/\と二つのバケツに一ぱい汲むと、元気な槇君はそれを両手にさげて、廊下から階段を登つて、トツトと自分の教室へ帰つて来ました。
すると、だしぬけに、四五人の掃除当番の者が、口々にかう叫びました。
「おい君、五年生のやつらが、僕たちのぞうきんを持つてつちやつたぞ!」
「おれ、ほうきで追つかけたんだが、どうしても返さないんだ――」