小川 未明
自由
街の鳥屋の前を通ったとき、なんという鳥か知らないけれど、小鳥にしては大きい、ちょうど小さいはとのような形をした鳥が、かごの中にいれられて、きゅうくつそうに、じっとしていました。
黄色なくちばし、その鈍重なからだつき、そして、たえずものおじする、つぶらな黒い目を見ると、いじらしいという感じをさせられた。私は、この鳥をきらいでなかったのです。
「こんなに、狭いかごへいれられたのでは、身動きもできないだろう。」
自分の家には、これよりは、大きな空きかごのあることが頭に浮かびました。で、ついこの小鳥の価をきいてみる気になりました。