小川 未明
三つのお人形
一
外国人が、人形屋へはいって、三つ並んでいた人形を、一つ、一つ手にとってながめていました。どれも、同じ人形師の手で作られた、魂のはいっている美しい女の人形でした。
一つは、すわっていましたし、一つは立っていました。そして、もう一つは、手をあげて踊っていたのであります。
どれを買ったらいいだろうかと、その外国人は、ためらっていましたが、しまいに、つつましやかにすわっているのを買うことにしました。それを箱にいれてもらうと、大事そうにして、店から出ていってしまいました。
小川 未明
一
外国人が、人形屋へはいって、三つ並んでいた人形を、一つ、一つ手にとってながめていました。どれも、同じ人形師の手で作られた、魂のはいっている美しい女の人形でした。
一つは、すわっていましたし、一つは立っていました。そして、もう一つは、手をあげて踊っていたのであります。
どれを買ったらいいだろうかと、その外国人は、ためらっていましたが、しまいに、つつましやかにすわっているのを買うことにしました。それを箱にいれてもらうと、大事そうにして、店から出ていってしまいました。