小川 未明
日本的童話の提唱
一
いま日本は、一面に戦い、一面に東亜建設の大業に着手しつつある。これは実に史上空前の非常時であるといわなければならぬ。それであるから、老若男女の別を問わず、各※(「二の字点」、1-2-22)分に応じて奉公の誠をいたしつつある。
すなわち国民こぞって、この大業に参加しつつある訳で、農村に、都会に、涙ぐましい彼等の努力を認めることが出来る。
われら国民が、非常時に処する誠心誠意はかくの如くであるが、なおもっとはっきりと、その行くべきところを明らかにし、指導するものは、何といっても今日の政治でなければならぬ。