小川 未明

小ねこはなにを知ったか

親たちは、生き物を飼うのは、責任があるから、なるだけ、犬やねこを飼うのは、避けたいと思っていました。けれど、子供たちは、日ごろから、犬でも、ねこでも、なにかひとつ飼ってくださいといっていました。

ちょうど、そのころ、近所でかわいらしいねこの子が産まれたので、それを見てきた男の子は、これを姉さんや、小さい兄さんに話したので、三人は熱心に、お母さんのところへいって、ねこの子をもらってきてもいいでしょうと頼んだのであります。

お母さんは、下を向いて、仕事をしながら、どう答えていいものかと、しばらく考えていられましたが、

「お父さんがいいとおっしゃったら、飼ってもいいが、おまえさんたちに、その世話ができますか。なかなか手のかかるものですよ。」と答えられました。

青空文庫の作品カード