豊田 喜一郎
ボデー意匠審査会 美術の粋を蒐め独特の形態美へ
わが社主催の乘用車車體設計懸賞作品審査會は六月廿日東京帝國ホテルに開催されたが晩餐會席上豐田常務、和田三造畫伯は夫々主客を代表して左の如き挨拶を交換、わが國自動車車體の將來に關し重大な示唆を與へた。
本日は御多忙中の處、小社の企てに御賛同下されました御厚意を幾重にも御禮申し上げます。
私は此の數年來より自動車工業の確立に就いて關心して居りましたが、實地に自動車の製作に着手したのは三年以前の事でしたが、近々乘用車を發表致しますに就き、其の後の乘用車の設計プランを如何にするかと云ふ問題に自然逢着した次第であります。
皆樣御承知の樣に、多年の懸案であつた自動車製造事業法案も愈々議會を通過致しました事は、啻私達自動車工業に携つてゐる者のみの喜びとする所ではありません。