佐藤 武夫

犬にされたカスペルの話しかけ

あいつらにいぬにされた俺は 俺達で四つん這いにまで あいつらを叩きのめそうゆううつの中に立てる現場を畳み込んで勇敢の中に立てる職場に置きかえよう新らしき住居は「四方隠し」より「動き」へ「だんまり」より「話しかけ」に流れる

駅より駅へ列車より納戸へ汽船より台所へ事務所より劇場へ憤りにふるえる方向と組織された健康にあふれてグレーチェを含めた十二人の同志がカスペルを含めた八人の人形を抱えて考え深く通り過ぎる

がさつに抱え込む腕に辻々に話しかけるポスターの呼びかけと舞台の代りに流しを守るかよわい親しさを 歩み続けた正しい跫音の重みを ほこらかな力付けを俺達人形は――知っているのだ

函館桟橋より歩み出す連絡船の健康に抑え切れなくなって疾走する船室

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