小川 未明
二番めの娘
毎年のように、遠いところから薬を売りにくる男がありました。その男は、なんでも西の国からくるといわれていました。
そこは、北国の海辺に近いところでありました。
「お母さん、もう、あの薬売りの小父さんがきなさる時分ですね。」と、二番めの女の子がいいました。
すでに、あたりは、初夏の日の光が、まぶしかったのであります。そして、草木の芽がぐんぐんと力強く伸びていました。
小川 未明
毎年のように、遠いところから薬を売りにくる男がありました。その男は、なんでも西の国からくるといわれていました。
そこは、北国の海辺に近いところでありました。
「お母さん、もう、あの薬売りの小父さんがきなさる時分ですね。」と、二番めの女の子がいいました。
すでに、あたりは、初夏の日の光が、まぶしかったのであります。そして、草木の芽がぐんぐんと力強く伸びていました。