野村 胡堂

銭形平次捕物控

一

「ガラツ八、俺を何處へ伴れて行く積りなんだい」

「まア、默つて蹤いてお出でなせえ。決して親分が後悔するやうなものは、お目に掛けないから――」

「思し召は有難いが、お前の案内ぢや、不氣味で仕樣がねえ。又丹波笹山で生捕りましたる、八尺の大鼬なんかぢやあるまいネ」

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