野村 胡堂

銭形平次捕物控

一

「親分ちよいと――」

ガラツ八の八五郎は、膝つ小僧で歩くやうに、平次のとぐろを卷いてゐる六疊へ入つて來ました。

「なんだ八、また、お客樣をつれて來たんだらう。今度は何んだえ、若い人のやうだが――」

青空文庫の作品カード